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トピックス 加齢と老化の違い ビタミンCと活性酸素種 食品に含まれるビタミンCの人体への吸収と排泄 カロリー制限しても寿命は延びない

ビタミンCと活性酸素種

現在、老化研究において老化の原因は活性酸素種による酸化ストレスであるという説が主流です。 私たち分子老化制御チームが現在取り組んでいる研究のひとつに、生体内におけるビタミンCの抗酸化能の解明があります。 とりわけ脳は、全身の臓器のなかでもビタミンCが比較的多い一方で、活性酸素種による酸化ストレスに弱いといわれています。 また、認知症など脳疾患では、活性酸素種が悪さをしていると考えられています。 そこで、当研究所の佐々木徹博士が開発したリアルタイムバイオグラフィー法を用いて、 ビタミンCが欠乏した脳における活性酸素種の生成を調べました。 リアルタイムバイオグラフィー法は、活性酸素種の生成を体内に近い状態でリアルタイムに観察できる優れた方法です。 これまでの研究から、ビタミンCが欠乏したSMP30/GNL遺伝子破壊マウスの脳は、活性酸素種がどんどんと生成することが明らかとなりました。 ビタミンCを充分与えて飼育すると、活性酸素種は普通のマウスと同じくらいでした。 この結果は、ビタミンCは脳の中で確かに抗酸化能を発揮しているという強力な証拠です。

ビタミンC不足マウスは、脳だけでなく肝臓や肺においても活性酸素種の生成が増えることが分かっています。 今後、いろいろな臓器における酸化ストレスを調べ、ビタミンCの持つ抗老化作用の正体を明らかにしたいと思っています。 また、巷には抗酸化作用や抗老化作用を謳うサプリメントが数多く売られていますが、 科学的な根拠があいまいな抗酸化物質が多いのが実情です。 SMP30/GNL遺伝子破壊マウスを酸化ストレスモデルマウスとして確立することで、抗酸化物質の評価できたら良いと考えています。

ビタミンCが欠乏した脳は活性酸素種の生成が増加する(クリックで拡大します)

 

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